名馬、名手の里・笠松競馬から2005年にJRAへ移籍。美浦を拠点に活躍を続けるいぶし銀ジョッキー。
不惑を迎えた現在、G1の頂きを目指し、奮闘する騎手人生、騎乗哲学を綴ります。
引退される蛯名さん ジョッキーらしい方で尊敬していました
2021/2/26(金)
アリアは4着。よく頑張ってくれました。楽に良い位置につけられましたし、最後までよく踏ん張ってくれましたよ。これで繁殖入りするそう。馬っぷりの良い馬で、いいお母さんになってくれるんじゃないでしょうか。
レイワプリンセスは返し馬の乗り味が良くて、トビの大きな印象でした。今までのレースを見てみると、脚が溜まっていないように思えたので今回は上手く脚を使えましたね。追い出してから、まだ体が浮いてしまうところもあるので、改善できれば未勝利戦脱出はできると思います。
今週は読んでいただく方には恐縮ですが、土曜の1鞍だけになってしまいました。マーガレットSのハイプリーステスは未勝利勝ちの内容からも、もっとやれていいように思うんですよね。実際、乗ってもまだ出し切っていない感覚はあります。馬を怖がるところも影響しているのかもしれませんね。今回は少頭数の外枠ですし、積極的な競馬を図りたいです。
今週で数多くの方が引退されますね。以前にも話題にしましたが、重賞でもチャンスをくださった田所先生やここ最近乗せていただいた西浦先生など、長く活躍された方がいなくなるのは寂しいものです。
中でも蛯名(正義)さんは尊敬しているジョッキーでした。正直なところ、食事に行かせてもらったり、ゴルフをしたりとなったのは近年になってからなんです。ただ、話をさせていただくと、ジョッキーらしい熱さと、一見怖そうにみえますが(笑)、優しさもある方です。
先週の重賞(小倉大賞典のデンコウアンジュ)でも勝ったのかと思ったほどの内容ですし、他のレースでも勝ち鞍を挙げており、流石という姿をみせてくれましたね。今後は調教師になられるということですが、蛯名さんの熱量なら、また違ったフィールドでも活躍されると思います。今まで長い間、お疲れ様でした!
プロフィール
柴山 雄一 - Yuichi Shibayama
1978年2月19日生まれ、大阪府出身。
1998年に笠松競馬でデビュー。2004年にJRA騎手免許試験を受験したが、それまでに地方競馬からJRA移籍を果たした安藤勝己元騎手らとは異なり、筆記試験の一次試験から挑戦。猛勉強の甲斐もあり、一発合格。4人目の移籍騎手となった。
JRA移籍初年度は80勝をマークする大活躍をみせるも、一時は成績が落ち込み、2009年には年間14勝に留まった。しかし、近年は巻き返しの狼煙をみせ、2015年は72勝。6年ぶりの重賞制覇を成し遂げた返り咲きジョッキー。